いい眠りしていますか?今日からできるいい眠りレポート4
人は寝ている間に何が起きているのだろうか?
眠りのメカニズム
●「寝る子は育つ」 「美人は夜作られる」
さらに一日の生活リズムの中では体温や成長ホルモンのリズムもあります。
睡眠中、成長ホルモンが分泌されるのは午後10時から夜中2時頃までです。
成長ホルモンは皮膚の形成や細胞の新陳代謝の働きが盛んになるので、
体が作られるホルモンといわれています。
さらに夜中3時頃から、脂肪を分解してからだの栄養に変えるホルモンが
働き出し、昼間の活動を助けるエネルギーを蓄えます。
このように、人間の体は生命時計(体内時計)のリズムに従って
からだの様々な細胞が活発に働いています。
規則正しい睡眠時間はからだの健康にとっても大切な習慣といえます。
最近の学説では就寝時間にこだわらず、入眠後3時間に深い眠りが
できればホルモンは分泌しているから、仕事などで10時までに
就寝ができなくても大丈夫ですといわれるようになりました。
ご自分の生活スタイルに合った「規則正しい生活リズム]を習慣付けましょう。
もしリズムが狂い、眠れなくなったら起床時間を一定にして日の光を浴びましょう。
体内時計のリセットが出来ます。
仕事などで遅くなってしまって《遅寝》になっても《早起き》が重要です。
●眠りのメカニズム「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」
テレビなどの睡眠特集でもすっかりお馴染みになった睡眠のリズムについてお話します。
レム睡眠、体は休息しているのに、大脳は活発に動いている眠りの状態です。
脳が活発に活動しているため、大脳の休息効果は少ない反面、
睡眠中における情報処理や記憶の定着という重要な役割を果たしています。
夢はこの時見ていると考えられます。
受験勉強など脳を活発に働かせた後に眠ると、睡眠中に短期記憶に
蓄えられた知識が整理され、長期記憶に写し変える役割を果たしています。
最近の受験勉強は決まった時間にしっかり眠ったほうが、
覚えがいいといわれているのはこの働きのためです。
技能的な記憶、スポーツや技術などの記憶は朝型のレム睡眠中に行なわれます
短時間より長時間睡眠が必要なわけはここにもあります
一方、ノンレム睡眠は脳が発達した哺乳類特有の眠りで、
大脳を休息させるという大切な役割を持っています。
脳の活動レベルは下がり、血圧は低下して呼吸も安定して、
深い眠りが得られるため、成長ホルモンの分泌や免疫能力が
活発になるなど、様々な生体機能の疲労を回復させる役割を持っています。
健康のためにはこの深い眠りも不可欠です。
ノンレム睡眠は睡眠の最初から段階的に深くなり、
一番深い眠りに達するとまた浅くなっていきます。
深い眠りが出やすいのは最初の3時間程度の間だけで、
そのあとは浅いノンレム睡眠とレム睡眠が主体になります。
この二つのリズムが90分ごとに交互に繰り返され、
一晩4~5回繰り返されます。
初めの90分が一番深い眠りに入り、やがてだんだん浅い眠りとなり
朝の目覚めを準備します。
眠りは最初の90分がとても大切になりますと
一時言われましたが今はそれだけとは言えない
成長ホルモンが分泌されるのは午後10時から午前2時ころです。
又起床から14時間後には、眠気を促すホルモン「メラトニン」が分泌され、
寝入る頃には最高潮に達します。
さらに身体機能回復や他のホルモンの調整など大切な役割をします。
目覚める頃になると、午前3時過ぎ頃、からだの活動を高めるホルモン
「コルチゾール」の分泌が上昇して体温を上げたりします。
起きてからの準備を始めるわけです。
この時からだの脂肪をエネルギーに変えたりします。
最近睡眠ダイエットが話題を呼んでいますが、この役割があるからです。
このように、睡眠中には「からだ」や「脳の働き」にとって
大事な活動がなされています。
また、睡眠リズムの節目は比較的目覚めが容易ですが、深い眠りの時に
起きてしまうと睡眠慣性と呼ばれる強い眠気が残り、頭がぼんやりして、
午前中すっきりと活動できないということが起こってしまいます。
90分という睡眠単位を基準に6時間、7時間半といった自分にあった
起床しやすい睡眠時間を見つけておくとよいでしょう。
年齢によってもこのリズムは変わります。
ご自分の年齢と比較してみてください。
高齢になってくると目覚めやすくなるのは、深い眠りが少なくなるからです。